虚構推理

だから私は合理的な虚構で立ち向かいます。『鋼人七瀬は亡霊である』という現実よりも魅了的な『鋼人七瀬は虚構である』という物語をまとめサイトに直接挿入します

岩永琴子
2017.03.26(日)城平京
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ミステリー作家はやっぱり頭が良くないと慣れないなと思わされた一冊でした。正攻法でない物語でありながらこれだけ納得させられたのは初めてかもしれません。

主人公である岩永琴子は昔あることがあって、一眼一足となり片目は義眼、片足は義足となったが、その代わりにある特殊な能力を得る。
その琴子と付き合うことになった桜川九郎もとある事情により不死身(正確には死んでも蘇る)の体と、死に際に未来を選択する能力を得る。
そして、その九郎の元カノである警察官の弓原紗季は亡霊でありながら殺人を犯しす鋼人七瀬を倒す事になったのだが、その奇抜な方法が「鋼人七瀬は虚構である」と世間に浸透させる事だった。。。

と、これだけかくと荒唐無稽な物語のようであるが、それを見事な論理構成で納得させるという荒技を見事になしとげている。
おそらく、ミステリー小説を書く人は一つの物語の中でいく通りものストーリーを考えてその中から一番説得力のあるものを選んだり、あるいは読者を騙すためのストーリーを選んだり、それらに対するいくつもの反証を考えたりするんだろうなあという、その作業を垣間見たような感じがしました。本当に大変な作業で我々を楽しませてもらってありがたいですね。

ちなみに、この琴子のセリフを聞いた時に、一気に読書スピードが増しました。これはすごい物語になるという予感がその時からしてましたから。その虚構推理がどんなものなのか、是非読んでみて下さい。

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