盗まれた顔

「何人からメッセージを送られてきた中で、どうして俺に会おうと思ったんだ」「あなたには、顔がなかった」「ああいうところで顔を晒す男はダメでしょう」

白戸と千春の会話
2017.04.02(日)羽田圭介
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あの「火花」との芥川賞同時受賞という、ともすれば足かせになりそうなところを、自虐的なものいいでもってあっというまにテレビに出まくることになった羽田圭介氏。テレビに出たての頃は切れ味するどいコメントもあったものの、最近は置物のように。。。まあ、そんなことはどうでもいいのですが、本作品はおもしろかったです!

指名手配犯の顔写真をひたすら覚え、町の中でひたすらその顔を探すという見当たり捜査を専門とする刑事の物語なのですが、あまり聞いたことがないので本当にあるのかどうかわかりません。ただ、設定はリアルで写真からその人の成長を想定して顔を探すといったところや、スランプで見つけられない時の心情などに惹かれるものはありますが、序盤はその苦悩が結構重苦しい感じですすみます。

主人公であるその刑事、白戸が町で一瞬だけ目の端でとらえた顔が死んだはずの刑事だったことから物語が急展開していくのですが、そこからは一気読みでさすがといったところでしょう。

その白戸の恋人である千春を町で一瞬みかけたところからのサブストーリーもなかなか気になるのですが、その千春と交わされる会話の中で二人の関係性に徐々に変化が見られていくところも楽しめますので、是非読んでみてください。

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