リンカーン弁護士
刑事弁護士 ミッキー・ハラーシリーズ - 1

無実の人間ほど恐ろしい依頼人はいない。そして無実の人間ほどこちらにあとを残していく依頼人もいない

ミッキー・ハラー
2013.04.06(土)マイクル・コナリー
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プロフェッショナルの仕事が好きだ。NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」などは、見てるだけで気分がよくなる。そして、小説における、警察、医者、弁護士の3大プロフェッショナルの仕事っぷりっときたら、プロっぽい部分が見えれば見えるほど好きになり、最近はそれがどんどん進化しているので、大変うれしい限りです。

本書は、プロ中のプロ刑事「ハリーボッシュ」が活躍する大ヒットシリーズを持つ著者が、初めてリーガルサスペンスに挑戦した意欲作である。僕は、海外ミステリではリンカーン・ライムかハリーボッシュかで悩みますが、ぎりぎり後者が一番好きな刑事であるため、本書がつまらないわけないとは思いつつも、一抹の不安をぬぐえませんでした。それは、ハリーボッシュ以外だと、ちょっと微妙な作品もあるので、ちょっと心配していたのですが、まったくの稀有でした。いやはや、3大プロフェッショナルのうちの2つもプロ中のプロを誕生させるとは。

ある資産家の息子、ルイス・ロス・ルーレイはその夜を過ごす相手を探しに、いつものバーへと繰り出していた。そこで出会った、レジーナ・カンポと約束した時間に部屋をおとずれたルーレイだったが、気が付くと床に倒れ、警察官に押さえつけられていた。無実の罪をかぶったルーレイからの依頼をうけた、弁護士ミッキ・ハラーは、久々の高額報酬に意気込み、調査員の元刑事、ラウル・レブンとともに、確実と思われる証拠を抑えることに成功した。報酬は約束されたものと思われたが、ほんの小さなほころびが事件を恐ろしい方向へと導き・・・

ミッキー・ハラーを待ち受けるのは事件だけでなく、自己の存在意義との戦いともいうべきもので、その辺はハリーボッシュとも通じるものがありますが、その熱い正義感のまま行動してしまうも、大事な場面では冷静に法律で対処していく様がこれぞプロと感じさせてくれます。そして、調査員として協力するラウル・レブンの地味なプロぶりも好きですね。

本作はすでに映画化されており、主演はマシューマコノヒー。マコノヒーと言えば、リーガル・サスペンスの巨匠ことジョン・グリシャムの処女作「評決のとき」でも、弁護士役を演じてて、あれは非常によかったですよね。いや、早くWOWOWでやってくれないものかと、期待してまってます。

そして、次回作「リンカーン弁護士 真鍮の評決」では、ハリーボッシュとの絡みもあるとかで、いやー、やらしいけど絶対読んでまうわ。

ファントム・ピークス (北林一光著)

動物の命に思いを馳せられない人間は、人間の命についてもちゃんと考えられないのよ

山口凜子
パラレル (長嶋有著)

携帯電話やメールに触れ、その便利さを実感する毎に思う。これで楽になって浮いた時間の分は、働かない方向に費やされればいいのに、世界は一向にそうならない。空いた時間を詰めて次の仕事をいれるようになっていくだけだ。

向井七郎

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