リバーサイド・チルドレン

どうしようもなく泣きたくなったときには、星が代わりに泣いてくれるんだ。

ヴェニイ
2015.07.04(土)梓崎優
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哀しい、なんて哀しい小説を書くんだ。そして何故か生まれる罪悪感、すぐに忘れたいような、忘れたくないような、とにかく心に突き刺さる、そんな小説でした。

「狩り」という名のゴミ漁りで生計を立てているカンボジアのストリートチルドレン。その中に何故かいる日本人の少年ミサキは、仲間に囲まれているお陰で、この不慣れな土地での生活にもなんとか希望を持つことが出来ていた。中でもリーダーのヴェニイの言葉や、その太陽のような明るさに惹かれていた。
そんな幸せとも言える日々が少しずつ崩れていく。「山のごみが減っている」という仲間の言葉、そして執拗にストリートチルドレンを狙う黒と呼ばれる警官達。そんな不安が少しずつ増大する中、突如として悲劇が訪れる。仲間の一人が殺されたのだ。怯える仲間達に追い打ちをかけるように、次々と悲劇が起き。。。
いったい何故ストリートチルドレンが狙われたのか?その裏にある残酷な真実を知った時、誰もが人として生きるという事を考えさせられるだろう。。。

前作「叫びと祈り」でも意外な設定で小説界に新しい風を送りこんでくれた梓崎優が、長編小説でもその才能をいかんなく発揮してくれて、次回作も絶対に読みたいなと思わせてくれたのでした。
少年ミサキの壮絶な過去やストリートチルドレンの仲間達もそれぞれの過去を振り払うかのような明るさが、後々心に苦しいまでに突き刺さります。
そしてヴェニイが雨について語ったというこの名言も、やっぱり泣けるわ。

パラドックス13 (東野圭吾著)

生きる意味をしるには、ただひたすら生を求めるしかない

久我誠哉
泥棒は選べない (ローレンス・ブロック著)

「あなたはこれからも錠前を破ってはものを盗むのね?」「ほかにどうする?」「さあ」

バーニイと女の会話

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