プレゼント
葉村晶シリーズ - 1

世の中には、自分が間抜けだったばかりにしでかした不始末を、なんの疑念も持たずにまるごと他へ転嫁できる幸せな人種が存在している

葉村晶
2013.02.05(火)若竹七海
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やはり面白い。少なくとも短編いおいては、この短い中でもこの落差を出せるものかという感じはしました。

以前読んだ、「依頼人は死んだ」の前に刊行された本書は、フリーター(のちに探偵となる)葉村晶と、事件現場に娘にかりた子供用自転車で駆けつける、どこかとぼけたキャラの小林警部補の二人が交互に登場し、かたや人の悪意に傷つきながら、かたや鮮やかな推理力で事件を解決していきます。

葉村晶が遭遇する事件は、自分の過ちを認めたくないためだけに殺人を犯してしまうような、悪意の塊の犯人ばかり、しかもその中に身内もいたりして、、、うーん寒気が。そんな犯人たちを相手にするうちに、嫌味と皮肉ばかりを言うようになってしまったんですかね、でも、このキャラ好きです。

小林警部補は、どこか古畑任三郎を思わすようなキャラで、ちょっとしたほころびから犯人を追いつめる物語はまさにそんな感じでしたが、叙述ミステリもあり、またもやさまざまなパターンで楽しませてくれます。

そんな二人の主人公、はたしてどこかで出会うことがあるのだろうか?その時の事件とは?それは本書でお楽しみくださいませ。

 

 

 

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