デビルズ・ピーク

パカミレが二度と抱き付いてこないなんて、絶対に受け入れられない。他の何よりもそのことはーあの触れ合い、無制限の受容、無条件の愛。自分のせいだ。

トベラ・ムパイフェリ
2015.05.17(日)デオン・マイヤー
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前作「追跡者たち」にて、広げすぎた風呂敷を、かなり強引に畳み込んだデオン・マイヤーですが、今作でもまた懲りずに話を広げに広げてきますが、、、今回はものすごく畳みかけるような畳み方で、読んでて興奮しました。

二人組のガソリンスタンド強盗に息子を殺された男、トベラ・ムパイフェリは相手の弁護士による高度な法廷戦術に自尊心を気づ付けられているまさしくその時、その二人組が逃走したことを聞かされる。司法、警察に絶望したトベラは、復讐のためアセガイ(槍)を手に独自に犯人を追うことに。
子供を標的にした犯罪者に対する殺人事件を捜査するアルコール依存症の刑事ベニー・グリーセル、幼子をもちながら娼婦として生計を立て、危ない橋を渡りながら生きてきたクリスティーン。それぞれが哀しい思いを抱えながらも懸命に生きようとするその人生が交錯するとき、想像だにしない結末を迎える。

今回はかなり緻密です。一度読んでまた読み直すと世界ががらっと変わるようなことはないけど、ああこれはそういうことだったんだなと思えるところは多々あります。時間軸もちょっとずれてたりするので、読むのに苦労するかもしれませんが、最後の展開には結構度胆抜かれるかもしれませんね。あとこんだけしかページ残ってないけど大丈夫?みたいな。

アル中の刑事(どこかで聞いたことある)も子供のことをいつも思ってるし、娼婦もそう。なので、自然と子供に対する思いみたいなものがにじみ出てきて、子供がでてくるシーンではぐっときます。特に、なくなった息子を思うトベラのシーンなどはぐっときます。その反面、アフリカでは子供に対する性犯罪(とても信じられない物あります)が多いと書かれているのを読んでちょっと怖くなります。やっぱり日本って素晴らしいんだな。

さて、トベラの復讐が成功するのか?刑事、娼婦と遭遇したときにいったい何が起きているというのか?それは是非、本書でお確かめください。

悪いうさぎ (若竹七海著)

自分でも信じてないこと、他人に押しつけんのはやめときなさい

葉村晶
奇蹟審問官アーサー 神の手の不可能殺人 (柄刀一著)

私は、奇蹟的な出来事とされる審問事案を、聖なるものかどうかを問う場に乗せる前段階で、一般科学的な合理でもって仕分けるだけです。

アーサー・クレメンス

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