その女アレックス

今のでなにがわかったと自問した。なにも......。カミーユは唇をかんだ。

2015.04.11(土)ピエール・ルメートル
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確かに最後におとずれる怒涛の展開にはやられたけど、それに至るまでのところはイライラするし、残酷な表現も好きじゃないし、、、と読み終わった後でさえ、面白かったのか?そうでもなかったのか?評価がなかなかつけられないようなそんな小説でした。

アレックスはその男を見かけたとき、すでに何度かあっているような気がしていた。最初にあったのは確か地下鉄だっただろうか、、、言いようのない恐怖を感じながらも、気にしないようにしていた。その夜、一人での食事を終えたアレックスは、ちょっとしたきまぐれから最終のバスにのらず家まで歩いて帰ることにした。そして、さらわれた。。。
「淫売がくたばるところをみてやる」という男に、吊り上げられた木枠のなかに裸でとじこめられたアレックス。ただ殺すだけではなく、十分に苦しみを与えてから殺そうとするこの男はいったい誰なんだろうか?なぜ、こんなにも恐ろしいまでの恨みを買ってしまったのだろうか?
通報により駆けつけた、自身の家族も誘拐で失った過去を持つ刑事カミーユは、そのするいどい観察眼と丹念な操作により犯人を追いつめていく。そしてもう一歩で犯人を捕まえようのしたその時、予想だにしないことが起きるのだった。
幽閉されたアレックス、いったい彼女はなにものなのだろうか?その壮絶なる秘密が明らかになるにつれ、われわれは今まで見ていた世界を信じられなくなるだろう。

途中の展開がちょっと残酷で最後まで読むのをなんどもやめようかなと思ったくらいで、こんなのはこちらの作品以来ですが、ただ最後まで読み切ったのはやっぱりストーリー展開が気になるからで、最後の第3部(本書は3部構成です)の展開はやっぱり圧巻で、スピーディーでこれは確かにページをめくる手が止まらなかったですね。

この物語のもう一人の主人公ともいえる刑事カミーユは、身長が145cmしかないという特徴と、その容姿とはかけ離れたような犯人を追いつめるための容赦ない捜査が印象的ですが、その自問自答する姿に惹かれました。

次の作品というか、刊行としてはこの作品の前らしいんですが、これが売れたので慌てて翻訳したんでしょうか?以下の作品で真価を問が問われることになるでしょうね。

名も無き世界のエンドロール (行成 薫著)

「つまりさ、このくそつまんねえ世界を動かすのは」「なんだよ」「ドッキリさ」

マコトとキダの会話
鹿の王 (上橋菜穂子著)

病には情はない。善悪も関係ない。だからこそ恐ろしいのだ。

ホッサル

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