この空のまもり

おまたせしました。そしてもう、待たせません。二度と。

田中翼
2017.05.14(日)芝村裕吏
このエントリーをはてなブックマークに追加

「猟犬の國」では諜報活動を、「マージナル・オペレーション」では傭兵や戦争の世界を描いている作者がSFを⁈と、思って思わず手に取った本書ですが、やはり作者の色合いが濃くでている作品でした。

ニートでありながら、架空防衛大臣としての活動を行う田中翼。かれが守っているのが「空」それも拡張現実(AR)な空。そこは悪質なタグで埋め尽くされており(海外企業の広告だったり、暴力的な言葉だったり、政治的なものだったり)、まるで領土が占領された状態になっていた。

悪質タグの掃討作戦を指揮する各防衛大臣だったが、ある日それがきっかけで国内で暴動が起き、その被害がじょじょに拡大することに。。。果たして各防衛大臣として食い止める事ができるのか。。。

この世界では日本のSIerが全滅してITをすべて会が以前に牛耳られたような状況が描かれているのが一番恐ろしかったですね。それはさておき、この作者の作品に共通しているのは徹底したクールさかと思います。どの作品でも日常がきちんと描かれていて、いろんな事が起きても冷静に対処するだけだという感じですが、その中でもたまに熱くなるときがあってその瞬間にゾクっとしてやめられません。

このセリフも各防衛大臣が一瞬熱くなる瞬間にはっせられるのですが、かれが本当に守りたかったものを知った時にはぐっと来ます。それが何かは是非読んでお確かめください。

ちなみに本書に新田良太という人物が出てくるのですが、「マージナル〜」の人とは、、、関係ないみたいですね。そういった遊び心も好きです。

ヤンのいた島 (沢村凛著)

ボクは人間ではない"ヤン"なんだ

ヤン

コメントをどうぞ